私の衣裳

衣裳は、昔も今も変わらずに女性なら振り袖ですね。
男性なら、スーツかな。
私の時代には、振り袖は結婚をすると着用できないということで、袖を切るとつけ下げという物になる振り袖が流行していました。
私の友人も、その手の着物を購入していました。
私自身は、ほとんど着物に興味がなく成人式にも出席するつもりはありませんでしたから、着物の用意なんてこれっぽっちも頭にありませんでした。

母親も私に何も言わなかったし、学生であったので成人式のために名古屋に帰る予定も当然ありませんでした。
しかし、正月の2日に、母が突然、私に近所の美容室に行くように命令?をしてきました。
その日私は中学時代の仲間と会う約束をしていましたので、嫌々ながら美容室に行きました。
美容室には、母が用意していてくれた振り袖がかけられていましたが、私はあまりうれしくなかった記憶があります。

ブルーの地の花柄だったような気がします。
着付けが終ると、母迎えにきておりました。
母1人が凄く喜んでいました。

私は、友人との待ち合わせのことが気になりダッシュで自宅に帰った記憶があります。
自分が結婚して娘が成人を迎えた頃、やっと母の気持ちがわかったような気がします。

娘の振り袖は、もちろん母の見立てで本振り袖を買ってくれましたが、結局娘も成人式に出ることはなく、成人式を過ぎたころに写真館で撮ったものが実家にあります。